2017
楮, 鉄, 銅, 膠, 和紙, 澱粉糊等, 柿渋, 虎目石, 土台(木, 柿渋)
神様とは何か
私は幼少の時から、よく何かわからないものと話していたように思う。
それが、頭の不具合によって引き起こされていたのか、寂しさや不安を紛らわすためにあったのかわからないけれど、そのことが今でも自分自身の内側の静けさを保つ大きな力となっていると思う。
「神様」という概念があるが、私は今もこれからも宗教を持つことはない。
キリスト教、イスラム教、仏教、世界には様々な信仰があり、それに伴う歴史がある。
私は宗教を持たないけれど、人間の祈る姿は美しいと感じる。
ただ、アニミズムの完成は、とても自分の信頼しているものに近い。
人の気が集まる場や、自然の中に息を潜めて生きている何か美しい存在がいる。
目には見えないところで、世界を形づくり、バランスをとる存在が。
私は、その者たちを頑なに信じている。
何故、人間はこうして産まれ生き、死を迎えるのか、小さい頃教えられたように思う。
人間は徳を積み、内側の水をきれいにして還っていくために生きていると。
だから、その主軸となるように、美しいところを見失わないように神様なるものがいるという。
だからこそ、本当は人の内の深いところに、神様のようなものが共に生きているのだと思う。
時神は、人の気が集まる古い森や、建物に住む精霊です。
第二の自然と定義した、人が自然の恵みと共に生きていけたら、この者たちはより生きやすくなるだろう。