伊藤若冲の版画作品、玄圃瑤華(げんぽようか)のオマージュで、自身のDead flowersシリーズから派生した作品。。若冲の作品には度々虫食いの植物や、枯れた葉などが登場するが、生命の自然なあり方として美しさを感じたに違いない。モチーフは菊。
自身の制作過程で、草木染めの柿渋と鉄媒染からヒントを得て(柿渋の赤茶から、墨色へと変化する化学反応)、柿渋で描いた絵画を錆びさせることによってタンニンと鉄を反応させ、赤錆色と黒色による、地と図で絵を描いていくという新しい技法が生まれる。(柿渋とは平安時代から使われていたとされる天然塗料で、木、紙、布などに塗ると不溶性の強い被膜により、防水、防腐、防虫効果効果がある。)